彼女は悪魔

「何で出てきた。」

「怒んなって。いーだろ別に。」

少女はまた歩きだした。

「どこに行くんだ?」

少女は何も答えずに消えた。

走って行ったわけでもなく、急に消えたのだ。

「え…え?!なんで…」

「あー気にしなくていい。

どーせ主の元からはそんなに離れられないし。」

青空は会話の対象が自分だと分かると、

慌てて首を縦にふった。

「そういえば、聞きたいことあったら聞けよ。

契約とか、いろいろ。」

青空は黙って頷き、歩き出した。

青年も青空のすぐ隣を歩き出した。


青空は肩にかけたかばんにしがみつくようにしながら、青年の姿を眺めていた。

「…何でそんなに綺麗なんですか?」

「…は?」

「とゆーか日本人ですか?
目の色もなんか違うし。」

頭に浮かんだままの言葉を口に出していく青空。

青年は呆れたような顔をした。

「…あのさ、俺らのこと何だと思ってるわけ?

普通はもっと…驚いたりするんだけど。」

「なんか、超能力的な力持ってる人?かなぁって。」

「はあ…!?」

「違うんですか?」

「違うもなにも、さっき、命かけた契約したんだぞ。

考えたら分かるだろ。」

「えー何なんですか?」

青年は信じられないというように首を振った。


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