彼女は悪魔
「悪魔だよ、あいつは。
もしかして[悪魔]って何か分からないとか?」
「分からなくはないです。
それより、あいつはって、あなたは何なんですか?」
「俺は…まあ、そういう類いのもの。
いやーすごいな天然て。
悪魔とかすぐ受け入れちゃうんだ?
普通の人間はなかなか信じないのにー」
「普通って…私も普通の人間ですけど!」
「へーそう。まあ、そういう感情まみれなとこは人間らしいな。」
「らしいとか言わないでください!
私嫌いです。
そういう、人を馬鹿にした態度…」
「はいはい、悪かったな。
それよりかさ、家通りすぎてるけど、どっか行くわけ?」
青空は立ち止まり、後ろを向いた。
ぱっくりと口を開ける青空。
「これも気づかなかったんだ…」
驚く青空を見て、青年が呆れたようにつぶいた。
「何で、私の家分かったんですか…?!」
「さあ〜超能力者だからかなー」
青年は意地悪そうに、にやっと笑った。
からかわれているらしい。
「もういいです!何にも聞きませんから!」
青空は顔を赤くしながら家の方へ戻った。
青年もニタニタと笑いながら青空のあとを追いかけた。