彼女は悪魔
「ハァ…ハアっ…」

青空は片手を正門について休んだ。

始業のチャイムが鳴る5分前とあって、

もう人は一人もいなかった。

「……やばい」

青空は呼吸を整えながら下駄箱に向かった。







パタパタパタパタッ


3階までの階段をできるだけ速く上がった。

3階につくと


キーンコーンカーンコーン…


とうとう鳴ってしまった。

青空は速く歩くのをやめて普通に歩きだした。

教室の近くまでくると

みんなの騒ぐ声が聞こえてきた。

青空は前から入るのが嫌で

教室の後ろのドアまで歩いた。


ガラッ


急に、一人の生徒がでてきた。

「フフフ、今日遅いね」

低い身長と幼い笑顔の彼女は

『田辺真知』青空の友達[?]である。

「先生もう来た?」

「まだー でもすぐくると思う。」

「よかったぁ。今、無遅刻無欠席だったからー」

「フフフ」

「とゆーか入ろうよ。先生くるし。」

「はぁい」

真知が教室のドアを開け

二人が入ろうとした

その時――




パリィン-―



青空の真横で透き通った破壊音が響いた。


ほんの一瞬でガラスにピリピリとヒビが入り

無数の破片が降り懸かった。
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