詩

春夏秋冬

冬

灰色の雲が

空いっぱいに広がる

寒い寒い

冬


同じ歩幅で

歩くあなたの

大きな手が

ぎゅっと

あたしの手を握る


あたしの鼻は

真っ赤で

ほっぺたも

ほんのり紅い気がする

ﾏﾌﾗｰに顔を隠し

ぎゅうっと

握り返す


冷たく

氷のような手に

あなたの熱が

染み込んできた


寒い冬の帰り道