王子様なんてキョーミナイシ
そんな事を考えている内に、学校に近づいて来た。
同じ制服の生徒もちらほら見え始めて、その中に、親友の麻菜を見つけた。
「麻奈ー!」
麻菜は、こちらへ近付いてきて、隣に並んだ。
「昨日、美理のお見舞い行けなかった!委員会があってさぁ」
ごめん…と謝る麻菜。
「なんで謝るのよ!大丈夫だって!今日来てなかったら行こうよ!」
麻菜は、静かに、コクンと頷いた。
学校に着いて、教室に入ると、目で美理を探す。
「居ないね〜。」
いつも、美理は、私達より早く来るから、私達より遅い…なんて事無いだろうし。
「今日も寂しくなるね。」
「うん。」