王子様なんてキョーミナイシ





―バタンっ


急いで外へ出て、停めてある自転車に乗った。

目にも留まらぬ速さで漕ぎ出す。


「やだぁ〜!遅刻したくないよぉ〜。」


クラスの中でただ一人、無遅刻無さぼりを一年近く貫いて来た私。


クラスの中では自慢だったのに〜。と、もっとペダルを漕ぐ速さを早めた。





―キィーー

信号が赤なので、止まる。


やば…。もうちょっとで道路飛び出してたよ…。

「早く青にならないかな」


今のうちに、鞄からケータイを出して時間を見てみる。


「何とか間に合いそ〜。」
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