王子様なんてキョーミナイシ


自転車を停めて、額にほんのりかいた汗を、腕で拭った。





はっ!!こんなのんびりしてる暇無かったんだっ!!



自転車の籠に入っている鞄をひったくり、校舎へと走る。

…けど…裏門から来るなんて初めてだから、どこから校舎に入るか分からない。
分かるけど、どこがどこに繋がってるのかが分からない。
下手して職員室とか入っちゃって、先生に見つかったらヤバいじゃん!!
右に行こうか左に行こうか迷ってる時だった。



「「「きゃー!!!」」」



近くで、ものすごい黄色い声が聞こえた。


な…なになに?!と、辺りを見渡す。


すると、女子の固まりが、結構近くに見えた。



…な…なんなのあれ?


好奇心から、そーと近寄ってみる。
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