濡れない紫陽花
 
(どうして君は、そうまでして。)


友達の前でなんて、無理することないじゃないか。

僕の前でだって、無理なんかしなくていいんだ。

いつものように甘えればいいのに。




どうして、本当に苦しい時は甘えてくれないの。






見つめる目がずきずきと痛む。

考える頭がずきずきと痛む。

想う心がずきずきと痛む。




苛立ちが溢れて、苦しい。


いますぐ君をさらいたい。

そして誰もいないベットに寝かせ、その繕った笑顔を外す。



苦しむ姿を見るのは辛いけれど、無理やりの笑顔なんてなくしてしまいたい。


(そして僕が本当の笑顔をあげる。)


 
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