【完】スマイリー☆症候群
そして次の日。
案の定、昨日と同様にまたもや奴のお陰で一睡も出来なかった俺。
そんな今、俺の頭は激しくボーッとして、何のやる気も湧かないでいる。
「う、植木……。ぷっ、お前、兎みてーに目ぇ真っ赤だぞ! ギャハハハッ」
俺の悲惨な姿を目にすると、肩を震わせ大声で嘲笑う清水。
……人の苦労も知らないで。
その時、そんなあいつに殺意が芽生えたのは、言うまでもない。
そしてまた、耳障りな甲高いその声を、俺は一生忘れることはないだろう。
……こうして、ある意味色々詰まった修学旅行は幕を下ろした。