【完】スマイリー☆症候群
放課後。
部活が終わった私達は一旦帰宅し、それから、清水の家付近にある公園に集合することにした。
「……ちょっと早過ぎたかな」
時計を見ると、まだ集合時間の30分前で。
勿論、笑佳も亮介もまだ来ていない。
「つーばーきーちゃーん!」
「……っ」
不意に何処からか愛らしいソプラノの声が聞こえ、私はクルリと振り返る。
「笑佳!」
ふんわりと笑う彼女の姿を捉えた私は、ひらひらと手を振り返した。
「椿ちゃん、早いねー」
「うん、まぁね。こういう時、ワクワクし過ぎてじっとしてらんないタイプだから、私」
そう言って、私は苦笑する。