【完】スマイリー☆症候群



「ちょ、清水やめときなさい」

「そうだよ、椿ちゃんの言う通りだよ清水くん」


そんな私達の説得も虚しく、清水はガハハと大きく口を開け笑う。


「……ら」


ボソリと声がして、恐る恐る前を見る。

予想通りって言っちゃ何だけど、右の口角を上げ、目の下をピクピクとさせて怒る白鳥こと白取先生。

……馬鹿清水! ヤバいことになっちゃったじゃない!


「お前等、廊下に立っていろ!」


そんな白鳥の怒鳴り声に、周りの生徒達はドッと笑う。

だけど怒られている身の私は、勿論クスリとも笑えない。

しかも今時、“廊下に立っていろ”とか漫画でもないわよ。


「す、すまん!」


清水は苦笑いで、私達に向けて手を合わせる。
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