【完】スマイリー☆症候群
深夜の校舎は超怪奇☆孝治side
「真夜中0時。1人校舎の中。灯り1つない真っ暗な教室で1人きりという事実は、とてつもなく気味が悪い。……すると突然。コツ、コツ、コツ……と奇妙な音が。その時、彼は不意にも気が付いてしまったのだ。その“音”は、次第に自分のいる場所に近付いてきているのだ……と」
『どうしよう、逃げないと』
「そう思っても足がすくんで動けない。ヤバい! そう思った時、ガラッと戸が開く音がして、彼はそれが聞こえた方にビクリと視線をやった」
『おぉ、Kじゃないか。こんな時間に何してるんだ?』
『先生……!』
「彼は安心した。あの奇妙な音は、先生の足音だったんだと。……そう思ったのも束の間。彼の額には、一気に大量の汗が吹き上がった。だらり、だらりと、彼の身体を雫が伝っていく」
『せ、先生……』
『なんだ?』
『う……うし、後ろォォォォ!』
「きゃーーー!」
響き渡る甲高い悲鳴。
俺は1つ、ろうそくを置いた。