【完】スマイリー☆症候群
syndrome1
壮絶過激な桜凛高校☆椿side
「……植木、どういうことだ」
「ん? 何がだ?」
「何がだ? じゃねぇ。お前ぇ、“これ”のどこが爆弾だって言うんだよ!?」
大声で叫んだ清水孝治は、あるものを右手でつかむと、突然の叫び声の正体である、植木亮介の目の前でブンブンと振りまわした。
あるもの――それは清水一番の愛用の品、“双眼鏡”だった。
それをわざわざ学校に持参してまで、何に使うのかって。
そんなの、簡単。どうせろくでもないことに使うのが、はっきりと目に見えている。
「すまない。どうやら間違えてしまったみたいだ」
「間違えてしまったみたいってなぁ……。お前ふざけんなよ、こっちはマジで怖かったんだかんな! もう、絶対ぇ寿命縮んだし!」
「……寿命? 何故それがわかる」
その瞬間、辺り一帯は明らかに冷たく凝り固まった。