【完】スマイリー☆症候群



「ああ、そう言われてみればあったな、そんな行事。すっかり忘れていた」

「何ぃ! お前……それでも男として恥ずかしくないのか!? この日を忘れるなど、この世で最も恥ずべき行為だぞ!」

「む……何故だ? 何故貴様等男共は、この時期になるとこんなにも浮かれる。俺には全く意味がわからん」


俺は清水の凄まじい熱気に圧倒される。

何故か猛烈に熱く語る清水に、一切同意を示せない俺は、一体何故そんなに盛り上がっているのかを奴に尋ねた。


「コホン。だから、その……あれだよ、あれ。ほら!」

「ほら、と言われてもな」


俺は眉間に皺を寄せる。

< 200 / 314 >

この作品をシェア

pagetop