【完】スマイリー☆症候群
「1つ、気がついたことがある。……バレンタイン合戦とは、なかなかいいものだな、清水」
「だろ?」
鳴り止まない拍手と、大歓声に包まれながら。
この、バレンタイン合戦は、無事終結した。
――……
あの、大奮闘だった戦いが閉幕した帰り道。
いつもと同じ足取りで、清水と二人自宅へと向かっている最中。
「亮介! 清水!」
そんな、俺達を呼ぶ声が不意に耳に入り、反射的に振り返ると――。
やはり予測通り、そこには声の主である犬塚と宮永の姿があった。