【完】スマイリー☆症候群
「かァーー! 妬けるぜ」
どこからともなく聞こえてきたのは、何とも聞き慣れた声。
……いや、でも。
あり得ない。
だってそれは、聞こえてくる筈がないもの――。
「椿ちゃん、おめでとう!」
「え、笑佳! 帰ったんじゃなかったの!? ……てか清水、何であんたがここにいるのよ!」
私の目前には、紛れもない親友の姿。
そしてその隣には、今まさに塾のテストを受けているであろう筈の清水の姿があったのだ。
「いやー、どうもこうも気になっちゃってね~。……しっかし、良いもん見せてもらいやしたよ、お2人さん」
「ばっ!」
「貴様……」
ニヤニヤと気味の悪い笑みを浮かべ、私達を見つめる清水。
何か、すっごくムカつくんですけど。