【完】スマイリー☆症候群
爆笑最高?修学旅行☆亮介side
「それにしても、あの2人は何をしているんだ」
「さあ? 私もわかんない。……でも、椿ちゃんが清水くんに何か用事があるみたいだったよね」
犬塚に言われた通り、京の街路をゆったり歩く宮永と俺。
2人で話す事とは一体何だ?
何か俺達に秘め事でもあるのか?
さっきから俺の脳内には、そんなことばかりが巡っている。
今まで感じたことのない、モヤモヤしてはっきりとしない、何か複雑な感情。
この気持ちは何なんだろう。
だが、いくら考えてもその答えはいっこうに見えようとしなかった。
「笑佳ー! 亮介ー!」
遠くの方で元気よく叫びながら、俺達に近付いてくる1人の少女。
「椿ちゃん!」
「犬塚!」
その少女……犬塚は、少し息を切らし俺達に手を降った。