【完】スマイリー☆症候群



「……あははー……」


俺達の指摘に、清水は苦笑いを浮かべている。

おまけに、目も泳いでやがる。


「……っごめん!」


突然、奴はパンッと手を合わせ大声を出した。

そんな清水に、俺は少し悲しい気がして、


「俺達は親友ではなかったのか、清水!」


奴の眼を真っ直ぐ捉え、俺は卑屈に叫んだ。


「いやー。別にそういう訳じゃ……」


……ああ、わかったぞ。

わかったぞ清水!


「清水、たった今お前の真意が読めた。……これは、俺と犬塚に対する新手のいじめだろう!」

「はい!?」

「はいはい。亮介? それ、全く違うから」

「……?」


呆れたように俺の肩を叩く犬塚。

まさか、俺の推理が間違っているとでも言うのか?
< 80 / 314 >

この作品をシェア

pagetop