A VIRUS WARS
「あっちゃん。
なんでおじさんは逃げないの?
もしかして感染しちゃったの?」
なんで今一番聞いて欲しくないこと聞くんだよ。
「うるせぇな。
黙ってろよ。」
光ちゃんにきつく言い放ってしまった。
「あっごめん。光ちゃん。」
「こっちこそ無神経だったよね。」
しらけてしまった。
こんなときにケンカするなんて最悪だなぁ。
いやケンカじゃないか。
俺が光ちゃんに八つ当たりしただけだ。
最低だな。俺。
外の景色は昨日までとは違っていた。
道端に死体が転がっていたり、ゴミが荒らされていたり、1日でこんなに変わってしまうのかと思うくらいそこはもう廃墟と化していた。