ウソ時々ホント【短編】
「プライドが高い所も、本当は臆病な所も、ちゃんと向き合っていける」

自分だって情けないんだし、と言う言葉を蒼は飲み込む。
公佳が求めるのは『共感』ではなく『許容』だと言う事を知っていたから。

公佳は、蒼の言葉に安堵した子供のような笑みを浮かべ、身を委ねた。





二人が手を繋いで歩き出す。
雨は止み、雲間を月が照らす。


二人の背中を、野良猫が見送る。










<END>
後書き↓
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