ウソ時々ホント【短編】
急いでシャッターの閉まった文具屋の軒下に入る。
「にわか雨だろうから、止むまで待ってよう」
「でもこの雨長引くよ」
「えぇっうそぉっ」
「これはホント…だと良いのにな」
彼女らしからぬ物言いに驚いて隣を見ると、なんともなしに蒼を見ていた彼女と目が合って、公佳だけが視線を外し目の前の雨に視線を戻した。
その形の良い唇が動くのを、蒼はただ見ていた。
「いつからかな。蒼の事好きになっちゃったみたい。男性として」
沈黙は、数秒。
「ごめんう…」
グイッ
ギュウッ…
告白するつもりなんてなかったのに、
何してるんだ。
と、後悔した少女を、
相手は冗談で言ったのに、
何してるんだ。
と衝動にかられた青年が抱きしめた。
「にわか雨だろうから、止むまで待ってよう」
「でもこの雨長引くよ」
「えぇっうそぉっ」
「これはホント…だと良いのにな」
彼女らしからぬ物言いに驚いて隣を見ると、なんともなしに蒼を見ていた彼女と目が合って、公佳だけが視線を外し目の前の雨に視線を戻した。
その形の良い唇が動くのを、蒼はただ見ていた。
「いつからかな。蒼の事好きになっちゃったみたい。男性として」
沈黙は、数秒。
「ごめんう…」
グイッ
ギュウッ…
告白するつもりなんてなかったのに、
何してるんだ。
と、後悔した少女を、
相手は冗談で言ったのに、
何してるんだ。
と衝動にかられた青年が抱きしめた。