Fate
3.再会
それから更に日々が過ぎた
2週間が経った朝。



「あ〜待ってよぉ〜ひどい…こんなに私が言ってるのにぃ」



乃々はバス停から走り去ってしまったバスを必死で追い掛けようとして手を伸ばしていると後ろの方から声が聞こえてきた。



「お前、相変わらず遅刻の常習してんのか」


「してないよ。昨日は遅刻してないんだから…て…」



思わず相手の言葉に対して答えてしまった乃々だが気付いて後ろを振り返る。



「これじゃ初めて会った時と同じじゃねーか」


「……は?」



乃々の目の前に立っていたのは、ヘルメットを右手に持った長身の若い男の人。
この前会った人であるが…



「は、じゃねーよ。もう忘れたのかよ」


「うん」


「ガーン」



記憶にない乃々にそう言われると現れた彼はショックを受けたようで地面にしゃがみ込んで頭を抱えてしまったのだ。

それを見た乃々は何かを思い出そうと頭を捻らせる。



「えっとぉ〜誰だっけ………と…あっ」
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