Fate
「あ、そうなの?私きっと普通じゃないから忘れたんだよ。あははよく友達にも言われるの」


「………」



つい話し込んでいて気が付くのに遅れた乃々の真横を次のバスがあっさり行ってしまった。



「あ゛―――――――――っ」


「なっ何だよ。いきなりデカイ声出して」


「もぉ〜貴方のせいで次のバスまで逃したじゃない。どーしてくれるのよ」


「別にいいじゃん」


「は?」


「俺がいるだろ」


「また送ってくれるの?」


「………とりあえず乗れ」



ひょいっと軽々と片手で乃々の事を抱き上げて、彼はバイクにかけてあったもう一人のヘルメットを乃々に被らせた。



「何か、またまたラッキーかも」


「飛ばすぜ」



そう言うと彼はその通りにスピードをあげて走り出す。しかしバイクの向かっている方向は前とは逆で学校の正反対だった。
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