伝えたい。君に。
-変化-
「輝!おはようっ」
あたし、中森憂(なかもりゆう)。今日から中2のいたって普通の女の子。
「今日数学でかったるいなぁ…」
こいつはあたしの幼稚園前からの幼馴染み。坂原輝って言うんだ。
「あたしなんて今日英語だよ…」
「出た、クレヨン先生(笑)アイツ生きてたんだ(笑)てかさ…」
「憂。おはよ」不意に後ろから声をかけられた。
声の主は上條結城(かみじょうゆうき)。こいつも幼馴染み。それと…あたしの彼氏。
「今日も可愛いーじゃんっ」
…朝から何だよ。
あたしはシカトして、輝との会話に没頭。
「今日って部活っしょ?」
「あっ、そうだな。久々だからなまってるなぁ体。」
すると不意に手を捕まれた。
…何だ。
って思う暇もなく、あたしに結城はキスしてきた。
「んっ…。ちょっと!」
あたしは突き飛ばす。
周りのみんなが、注目。
あたしはあいつを人の見えない所へ連れていく。
「なにすんのバカッ!」
「だって…憂が話聞いてくんないんだもん。」
ほっぺをふくらまして結城が言った。
「ずっと思ってたんだけど。あんた…変わったよね。」
そう。ホントにあたしはコイツが変わったと思う。
いつの間にかキスもうまくなったし、人使いもうまくなった。何か…あたしの知らない結城。
…ったく…何。
「そういうけどさぁ…
お前だって
変わったよ。」
そういってアイツは、あたしをおいてクラスに入っていった。
あたしは、つったったまま立ち尽くしていた。
あたしは…変わってなんか…ない…。
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