伝えたい。君に。
「ピーンポーン」
いきなりベルがなる。
あたしは飛び起きた。
やだ…いつの間にか寝てたんだ。
「ピーンポーン」
…誰だろ。
扉を開ける。
そこにいたのは輝。
「頭ボハボハ(笑)寝てたんだ」
…なんで輝が。
お構い無しに家に上がり こむ輝。なんたって幼馴染みの仲だしね。
「今日断られたんだろ?」
…あぁ、結城にでも聞いたんだな。
「まさか、それを心配して来たの?」
…なんて有り得ないけど。
でも良かった。
ちょっとは気が紛れるし。
輝、ありがとうね。
あたしは言葉に表すつもりなんかなかなかったのに、いつの間にか呟いていた。
輝がびっくりしてる。
「あっ、えと…人生ゲームでもしようっ!」
あたしは逃げるかのように、部屋に転がりこんだ。 
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