last・story
体がふわっとして
立っている心地がしなかった。


涙でぼんやりして前が見えない。




「あや?」

「なに?」


「泣いてる?」


「泣いてなんかない。
でも、なんで?」

「ん?何が?」



「紙なんていっぱいあるのに、なんでこの本の最後のページなの?」






「綾なら最後まで読みきれるって信じてたから。」



「祐…。」

「てか明日会おうか。場所は中学校の前にでも」



「うん。そうだね。」






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