ネモ的、SFファンタジー短編集

「当たり前だ!」


 これから生まれてくる何千、何万という命を救い、こんな絶望に満ちた世界を救うためなら、娘の命どころか、私の命だって惜しくない。


 ・・・・・・・・・・・とでも、答えたら海人はまだ考えただろう。


 しかし・・・サクラは・・・。


「アトランテ王国の反映のため・・・そして、あのクソ虎どもの命を根絶やしにするためにも、必要なものだ。私は英雄になりたいんだ!貴様にもそんな気持ちが無いとは言わせないぞ!」


 などと抜かしやがった。


 ・・・・・・・・・・最悪だな・・・こいつ・・・・。


「はぁ・・・。」


 思わずため息とともに紫煙が漏れる。


 予想外。


 予想外に、こいつは最低だ。


 本当に・・・・生かす価値もない。


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