ネモ的、SFファンタジー短編集

「それだけを伝えるために、ワザワザココに・・・?」


「悪いかよ?仕方ないだろう?お前は部下でワタシは主人なんだからさ。」


「・・・・・お人よしですね。」


「うるせぇ。」


 そういう、死神さんの顔は真っ赤だった。


 でも・・・。


「ありがとうございます。」


 不意に、言葉に出た。


「気にするな。これも主人の役目。500年たっても、不幸そうな顔をしているお前が悪い。」


「すいません。」


 そんな言葉しか出なかった。


「分かればよろしい、元気も出たようだしな・・・まぁ・・・達者で生きろや。」


 それだけを口にしてココから立ち去ろうとする死神ミク。


 まったく・・・殺しに来たんじゃなかったのかよ・・・・?


< 40 / 187 >

この作品をシェア

pagetop