ネモ的、SFファンタジー短編集

「・・・・・・・・・・・・なに、別にたいした猫じゃないさ。どこぞの科学者が少し実験に使っただけの話さ。」


 実験に使った猫?


 それだけで、3000万?


 ・・・・・・・・・・・・。


「・・・・・これ以上、たずねても無理見たいやな?」


 彼女の目を見ての判断。


「当然、すべてを公にさらせるような猫だったら、ワザワザお前みたいなアウトローに仕事を頼みやしないよ。」


 確かにその通りだった。


 コノ場ですら、話せない秘密がコノ猫には存在する。


 ・・・・・・・『生きたまま捕らえろ』・・・・・。


 死んでしまっては意味が無いというコトは、猫が持つ首輪ではなく、猫そのものに秘密があるというコト。


 アルクに調べてもらう価値はあるか・・・・・・・。


「分かった・・・。まぁ見かけたら報告ぐらいはしてやるわ。」


 その程度の依頼として受ける。


 相手は猫。


 範囲は世界中。


 まさか、探し人が自分ひとりというコトはあるまい。


 本格的な捜索隊は、こいつの部下たちか・・・。





 ・・・・・・・・・・・・それとも・・・・。


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