ネモ的、SFファンタジー短編集

 ・・・・・・・・・助かった・・・の?


「助かったの・・・・・・・?」


 思わず口に出る。


「だから、もう大丈夫だって言ったでしょ?」


 答えてくれたのは自分を抱きかかえてくれた女の人。


 助かった・・・・


 ・・・・・・・助かったんだ・・・・・・・・・・。


 その瞬間、菜々の中でずっと張り詰めていた緊張の糸が切れた。


 プツッ


 そんな音が私の頭の中で響いたかと思うと、意識がどこかに遠のいていく。


「あ・・・ちょっと・・・。」


 自分を抱きかかえた女性からそんな声が聞こえた気がしたけど、定かではない・・・。


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