あ い た く



「……」


「……」



どれくらい視線が合っていたんだろう



フッと彼が瞳を細めて微笑むと――――





「ありがと」



心地よい声と共に近づく距離



"あっ"と思った時には左頬に柔らかい弾力




「……」




余りのスマートな動きに動けないでいると


目の前にあったキレイな鎖骨が遠のいて…







「またのご利用お待ちしております」



ミントグリーンの瞳があたしを捕らえたまま




扉を開けて出て行く




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