あ い た く
クローバーのキス
バイトを終えて帰宅したのは19時過ぎだった
それから流生さんが来るまで落ち着く事なく
意味もなく部屋を行き来していた
「むぎぃ流生さん来るって」
ベッドに包まって眠る小さなむぎに語りかける
頭を撫でるけれど、眠いのかアーモンド型の眼を開ける事はない
「まだかな」
時計を見ると21時近くなっていた
小さくため息をついた時、待ちに待ったチャイムが部屋に響く
「あ、来たかも
はーい」
「ごめんね、遅くなって
本日最後の配達です」