あ い た く



「こちらこそ、すいませんでした

お仕事中だったのに…」



「いや、それはいいんだけど…


一人で大丈夫?」



流生さんはチラリとむぎを診察している部屋に視線を移す



「大丈夫です


…だからお仕事に戻ってください」




"大丈夫"の意味を込めてニッコリと笑って流生さんを送り出す



最後まで心配そうな顔をしていた流生さんを思い出しながら

待合室のソファに体を預ける



"ふぅ"と深いため息を付く



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