あ い た く
むぎの診察を終えた時にはすでに22時を回っていた
「さて、どうしよ…」
獣医さんのところを出て立ち止まった
タクシーで帰ろうかな?
まだ終電は出てはいないけれど、むぎを連れているから電車には乗りにくい
それに自分の格好を見ると慌てて出てきたのもあってルームウェアだった
「タクシー乗せてくれるかな?」
取り敢えず大通りまで出て行こうと足を進めた時、ポケットに入れた携帯が鳴った
「誰だろ?」
携帯の画面には見知らぬ番号