あ い た く
「本当に今日はありがとうございました」
流生さんともうちょっと一緒に居たかったと思いながらも
最後にもう一度お礼の言葉をかける
「あたし何も出来なくて…
流生さんが居てくれて本当によかったです」
今思い出しても情けなくて涙がうっすら浮かぶ
むぎの飼い主はあたしなのに…
何も出来なかった自分
「そんな事ないよ、結依ちゃんは頑張ったよ」
慰める様に頭を"ぽんぽん"と乗せる
「そうだ!」
何かを思い出したのか流生さんはポケットから財布を取り出すと一枚の紙の様なモノを取り出す
「頑張った結依ちゃんにコレをあげる」