あ い た く
そう言われて目の前に差し出されたのは一枚のしおりだった
透明なフィルムにイエローのリボンがちょこんと付いている
そしてそのフィルムの中には四葉のクローバー
「え?コレ…」
初めて見る四葉のクローバーに、つい手が伸びてしまう
「コレを持っていると幸せになれるんだ」
「え?でもコレは流生さんのでしょ?」
手に収まっている"しおり"はだいぶ古いモノに見える
所々解れてしまっているリボンに端の曲がったフィルム
「大切なモノなんじゃないんですか?」
あたしの言葉に流生さんは今まで見た事のない様な顔をした