あ い た く
「……」
微笑むあたしに流生さんはただ何も言わず
ミントグリーンの瞳が細められる
ゆっくりと大きな掌があたしの両頬に触れ
四葉のクローバーの"しおり"越しにキスを降らした
「……」
「……」
一瞬のキスの後
「早く俺に囚われなよ」
耳元に甘い言葉を残して
カレは部屋を出て行った
「―――流生さん?」
流生さんの出て行った扉を見つめながら
力の抜けた足は崩れ落ちて床に吸い寄せられた
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