ビター チョコレート
「じゃあ、もう一度して下さい。……私もしたいから」
彼のペースに惑わされたくなかった。
彼女がいる人に遊ばれるんじゃなく、私が彼を惑わせたかった。
「いいよ。じゃあ、場所変えよう」
彼は静かにそう言うと、机の上を片付け始めた。
そして……
「先に下で待ってて」
と付け加えた。
この日、私は罪悪感とともに彼を受け入れた。
細く長い……でも大きな彼の手は、私を優しく撫でた。
時に強く……
そして、激しく。
その度に、私は甘い吐息を漏らした。
何度も、何度も彼を受け入れた。