【短編】無関心な彼女
「そうだ。
美都、今日ヒマ?」


泉が何か思い出したように聞いてきた。


「ヒマなんじゃないかな?
克巳が何も言ってこないって事は。」


私が克巳と帰るときは、朝のうちに言ってくるから。


大抵は、月、水、金。


それで、金曜日に日曜日の約束をするんだ。



それが、暗黙の了解になってる。


今日は、金曜日だけど何も言ってこないなら、何もないだろう。


「じゃあ、買い物につきあってよ。」


「いいけど、珍しいね。」


「うんとね。
勝負下着が欲しいわけで.....」



泉は、照れながら言った。


しかも、勝負下着の声が異常に小さかった。


彼氏のためね。


たしか、つきあって3か月だっけ。


まあ、そろそろだよね。


「いいわよ。
私も下着買おうかな?
最近、ブラが合わなくて....」


「美都は、いいよね。」


泉は、羨ましげに私の胸あたりをみていた。


「なにが?」


「その胸。
今、何カップ?」


「今は....ウグッ」


私が言おうとすると私の口を誰かが後ろから塞いだ。
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