【短編】無関心な彼女
「克巳、なに?」


克巳は、誰もいない空き教室に入ると離してくれた。


「なんで、無防備なわけ?」


「えっ?
てか、何を怒ってんの?」

理解しがたい。


「あんなん言ったら、男なんて想像するし、毎晩のおかずだよ。」


「私なんかをおかずにするなんてありえないから。」


天地がひっくり返ってもない。


「あのな〜」


「別に想像されたって見るわけじゃないし。
今の所、見る可能性があるのは克巳だけじゃん。」



「そうだけど。
俺は、想像されんのもヤだ。」


否定しないわけね。


そんなに見たいか?


私には、わからない。


「そんなん言うのは、克巳ぐらいだから。」


私なんかをちゃんと見てるのは、克巳ぐらい。


だから、私は何も言わないんだよ。


てか、言う必要ないし。


たぶん、伝わってるはずだから。


あんなんしても、何も感じないって。


信じてるから。
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