君に.....
「え!古澤!?」
古澤は、髪の毛をくしゃくしゃと
しながら歩いて行った。
「ふ…る…さわっ」
あたしは、何故かわからないけど、
気がついたら、古澤のあとを
追っかけていた。
「待っ…て」
そういうと、古澤はふりかえった。
怒っているようにも見えるけど、
悲しんでいるようにも見える。
「なんで泣いてたの?」
あたしは下をむいた。
顔をあげることができない。
「…迷惑だよね、あたし。
もう、迷惑かけないから。
なるべく話さないように…
努力するから」
あたしはそう言って、
古澤の隣を通りすぎた。