君に.....
story17.告白





じゃあ、と言って教室を出た。


「待って!」


廊下に出て、古澤を呼びとめた。


だれもいない廊下は、
少し、声が響いた。




「もう、泣かない。
 もう、困らせない。
 迷惑もかけない。

 …だから、あたしのこと
 避けないで…
 嫌いにならないで…」



あたし馬鹿じゃん。
泣かないとか言いながら
泣いてるし。



ばんっ


かばんが落ちる音がしたと思うと
あたしは、古澤にだきしめられた。



「避けるわけねぇだろ?
 話せなくなるのは嫌って
 さっき言ったばっかじゃん」












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