オープンカフェ
プルルルル…プルルルル…プルルルル…
呼出し音が続く。
また、留守番電話センターへ…ってなるんだろうか。それでもい良いから、今度は留守電に言うだけ言おうと思って、呼出し音を待った。
プルルルル…プルルルルっ
ぷつん、と呼出し音が切れて、留守電に行ったのかと思った。
しかし、何も音声がかからず、無音のまま。
???あれ?もしかして、未紅に繋がってるのか?
……………
何も言わない。
『…もしもし?未紅?繋がってるのか?
聞こえてる?ハルだけど…』
早口で問いかける。
『……うん、聞こえてる…』
ボソボソッと不機嫌そうな声が聞こえた。
『あんなに怒らなくても良いじゃないか、
殴って水までかけて。オレ結構勇気出して
……』
うまく言葉がまとまらない。
『…だって、ハルがあんな事すると思わな
かったんだもん。』
『いきなりだったかも、なのは、謝るけど
オレはいい加減な気持ちで、未紅にキス
した訳じゃ無いんだけど。』
『………嘘』
『嘘じゃないって。オレ、お前の事…』
好きなんだ、口に出そうとすると、急に緊張してきた。
『やだっダメ、言っちゃダメ、ハル!』
未紅の声が大きくなった。
『駄目って、どうして?…何で…』
やっぱり全然、対象じゃないって事なのか??
『だって!急にそんな事言われても困る…
ハルの事そんな風に考えた事なかったし
……』
あ、結構傷付いてる、オレ…
『それに、今まで散々、自分の失恋話を
してたし……』
言いながら、また声が小さくなってきた。
『オレは…僕は、未紅の事が好き、だよ。』
『……………』
無言になった。
しばらく待ってみるが、吐息のような音が聞こえてくるだけ。
『未紅、オレの事、嫌い?』
意を決して尋ねてみる。
『……キライ、じゃないよ…でもっ』
『そういう対象じゃないって事?』
『ううん、じゃなくてっ何てったら良いん
…だろ…とにかく!』
また声が大きくなってきた。