私の風
「えぇ?!」
完全に
18は越してると
思ってた…。
「嘘でしょ?」
「なんで嘘なんだよ。」
あ。
眉間の皺が
深くなる。
その顔は
20過ぎだよ~
…なんて
思った事は
内緒で、
「だって…18ぐらいかなって思ってた。」
ん~
ちょっとだけ嘘!
いや、
ちょっとだけ本当。
…なんて。
「失敬な。まだ高1だよ。」
「ふーん。じゃあさ、弥月!私は何歳か当てて!」
「ってかお前。18だと思ってたやつに呼び捨てしてたのかよ。」
「私の質問の答えになってない。」
あーあ。
怒ってるよ。
面倒くさいなぁ。
けど、
なぜか
嫌じゃない。
「じゃあ15。」
「ん~っ。おしい!14でした。」
「ふーん。」
「何よ。なんか無いの?」
「なんだよ。何を言うんだよ。」
「14?!とか、おしいな~とか、見えないなぁとか!!」
「妥当なんじゃない?」
「何それ!つまんない!」
いや、
14とは正直
思わなかった。
適当に15とは
言ったものの、
俺より年下で
あって欲しいって
願いからだ。
中学生か…。
まぁ
身長がある分、
高校生に見えるの
かもしれない。
「もういいや!一人でサーフィンするもんね!」
…確かに
言動はかなり
幼い。
「どうぞ。」
さらりと
言ったが、
内心、
気が気じゃない。
あいつの
サーフィンを
見れる。
自分は
ボードに腰掛け、
観賞に
重点をおく。
俺の周りを、
風が
吹いていった。