私の風
息が
止まったかと
思った。


彼のサーフィンは
普通じゃない。



何?



何?



何なの?!



ありえない。


けれど、
目の前に
現実として、
存在している。


彼のサーフィンは
まるでボードが
波にくっていて、

まるで海と
じゃれているかの
様に見える。



そして何より、


人の目を
引きつける
魅力がある。



テクニックも
半端ではない。






自分が
恥ずかしい。






こんな人の前で
堂々と
サーフィンを
披露してしまった。




弥月の目に
自分はどれだけ
みすぼらしく
映ったのだろうか。






寂しい。






弥月なら
私を理解して
くれると
思っていた。


けれど、


サーフィンの
実力に
差がありすぎる。







悲しみが
隠しきれない。






やだ。


やだ。


…やだ。







やだっ!!




失いたくない。

幻滅されたくない。

どうしよう。

どうしたら?!

















「弥月!!!」








無意識に、
自分でも
驚くほどの声で
叫んでいた。
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