私の風
私の
サーフィンを

性懲りも無く、
また見たいと
言い出した。

いやみ?!

とも思ったけど、

そんなやつじゃ
ないしな。

もしかして
サーフィン、
教えて
くれるかな…?


ボードに乗り、
波を捕らえる。




違う。


こんなんじゃ
なかった。


こんなもんじゃ
なかった!


彼の
サーフィンは
こんなもんじゃ
ない。


どうやったら…。


私もあんな
サーフィンを
したい。



いつだったか、
憧れの
芸能人が
言ってた。

「『人にこうしろと
教えるのではなくて、
人に憧れて、
あの人みたいになりたいと
思いながら試行錯誤したい。』
そんな風に後輩に
そう思われる努力を
し続けたい。」

って。


めちゃめちゃ
かっこいいと
思った。

けど、
理解はできなかった。

はっきり言って
難しすぎる
と思った。




けど、


今なら
その気持ちが
鮮明にわかる。



今、まさにそう。



彼に完全に
憧れてる。


そして、
自分も彼のような

憧れる存在に
なりたいと
心が叫んでる。


集中力が
研ぎ澄まされる。




もっと…



もっと…



もっと…!!
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