私の風
「サーフィン?!」
「サーフィン?!」

同時に言われた。

「朝から元気だねー!何事よ?!」

美奈が心底
『ありえない』
って顔をする。

「いやー。昨日ある人に知り合って…。」

「男?」

また…美奈は…。

そんな過剰反応
しなくても…。

「男の子なの?」

さ、桜まで??

二人の目が
興味津々と
言った様子で
覗きこんでくる。

「い、いちを…男かな。」

「男!」
「男の子!」

二人がびっくりして
見つめ合う。

「そ、そ、そんなびっくりしなくても…。」

言ってから

あ。

と思った。


まず5時起きで
ありえない。

この寒い時期に
朝から
サーフィン、
ありえない。

しかもその理由が
男。


確かに
びっくりか。






美奈がゆっくり
私を見つめる。






そして、
ゆっくり口を開き、
重そうに
しゃべりだす。




「…か、彼氏?」
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