私の風
もう!!

めんどくさい!!


「ちょっとトイレ…。」

「あ!こら!逃げるな!」


席を
そそくさと立つ
私に、

後ろから
美奈が
大声で叫んだ。


しらんぷりして
トイレに
速足で向かう。


まったく。
なんだってのよ。


よくよく考えたら、
美奈の方が
もてるし、

桜の方が
男の子に
興味ないじゃん。


なんか
腑に落ちない。




それにしても…

弥月は
今頃
何してるんだろ?


ってか、
どこの学校なんだ?


…よく考えたら
弥月の事、
何にもわかんない。


それなのに
説明って…。



無理じゃん。



美奈と桜に、
そう言って、
早いうちに
帰ろう。



そう心に
決めた時だった。










懐かしい

潮の香りが

した気がした。
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