LoverS -ラヴァーズ-
携帯を開き
ハルからのメールを見ると
『俺も黒髪にした』とハルの写メつきのメールに笑ってしまった
『ハルのバカ
似合ってるよ黒髪』
短文に私の愛を少し乗せて返信した
みんな私の生き方を私という人間を否定し嘲笑した
けれど、ハルはハルだけは
褒めもせず否定もせず
私を受け入れてくれた
眠れない夜は電話一本で駆けつけて私を抱きしめ一緒に眠ってくれた
涙が止まらないほど苦しい日はハルに無理やりホラー映画を見せられ何だかいつの間にか元気になっていた。
私は、どれだけの日々をハルに助けられて生きていたのか。
めまぐるしく変わる毎日に変わらなかったのはハルだけだった。