LoverS -ラヴァーズ-
涙は私の心のように乾いていく
『サキ?』
『んー?』
しまったと思った時には純に泣き顔を見られていた。
驚いたように私を見て
私に近づいた
抱きしめてくれるのとか、
頭を撫でてくれるのとか
実はちょっと期待した。
けど、純は違った。
二人の距離が縮まり
お風呂上がりの純の濡れた髪からシャンプーの香りが微かに香る
首にかけたバスタオルを取り私の頭にバサッとかけた
無愛想だけど、嬉しかった。